カーステレオを極上のサウンドに!デッドニングの効果とは?

ドライブに欠かせないものと言えば、やはり音楽でしょう。二昔前は、カーステレオと言えばちょっとした高級装備で、ミドル以下のグレードにはモノラルのAMラジオか、ちょっと良くてFMラジオがついているくらいでした。

いつごろからかカセットデッキが付いているのが当たり前になり、スピーカーもモノラルからステレオへ、ステレオから4スピーカーへと段々とゴージャスになっていきました。

カセットデッキはCDやMDに、さらにはチェンジャーも登載したりしつつ、HDDを経て今ではフラッシュメモリータイプやスマートフォン連動などが普通になってしまいました。

しかし、やはりオーディオってどんなに進化しても音質が気になりだすと止まらない側面が合って、車の鉄板のドアに仕込まれた貧相な純正スピーカーの音では満足できないようになってもきます。

そこで、ドアの音響を改善するテクニックとして広まったのが、いわゆるデッドニングです。

そもそも車の音響環境ってどんなもの?

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交換スピーカーは、純正の物と比較してガッチリとした作りです

車というのは基本的に、鉄板とガラスで包み込まれた密室構造と言うところではどの車種でも大差がありません。

高音質のスピーカーの外枠というのはほぼ例外なく木製で、鉄板のスピーカーというのはあまりお目にかかることがありません。

さらに良いスピーカーは例外なく、かなりの重量があります。スピーカーに使われている木材は分厚く、また密度の高い重い素材が使われているためです。この重厚な壁によってスピーカーユニットは安定し、また計算され尽くしたスピーカーの内部構造によって理想的に共鳴し、すばらしい音響を奏でるようになっているのです。

ちなみにスピーカーの内部には、余計な音を吸収してくれる吸音材も取り付けられていることがほとんどです。

これに対して車のスピーカーは真逆と言っても良いほどの、劣悪な環境にあると言えるでしょう。なぜならギリギリまで軽量化された車の鉄板は薄いうえに、制振材や吸音材も基本的には付いていないので、スピーカーから出た音は直接鉄板を共振させ、またドアの内部で乱反射してしまうため、とてもとても厳しい音響環境にならざるを得ないのです。

走行中はさらに音響環境が悪化する!

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鉄板むき出しのドアの内部…

ひとたび車が走りだせば、さらにその環境は悪化の一途をたどります。たとえばエンジンを始動すると、当然エンジン音が車内へ流れこんできます。またエンジンの振動が、容赦なくドアをも揺さぶり、当然スピーカーも一緒に揺さぶられることになります。

さらにエンジンだけではなく、タイヤからもロードノイズや、パターンノイズが発生するのはもちろん、路面の細かな凸凹を拾って車体全体を振動させます。

またドアの隙間やミラーなどの突起物からは風切音が入ってきますし、トンネルなどでは他の車の騒音までもが盛大に反響して、車内にはノイズが溢れかえることになります。

もちろん、そんな状況に黙ってばかりいるオーディオファンばかりであろうはずはありません。敢然とその圧倒的不利な状況に立ち向かって、試行錯誤しながら生まれてきた技術のひとつが「デッドニング」という技なのです。

少しでもよい音響環境を目指してチューニング!

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「デッドニング」と言うことばは、あまり一般的ではないかもしれません。これは、余計な振動や倍音を弱めるといったイメージと言ったら良いでしょうか。

イメージだけでお伝えするのは難しいので、まずは実際のデッドニングの作業手順をざっくりと説明いたしましょう。

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内張りを外すとこんな感じです…社外スピーカーに交換済み

まず初めにドアの内張りを外してから、防水のためのはられたビニールシートを取り払います。スピーカーの裏側に当たる部分に吸音材を貼り、必要に応じて周辺のアウターパネルに制振材を貼っていきます。可能であればスピーカーの土台であるバッフルボードを木製のものなどに交換して、純正スピーカーも社外品の上質なものへと交換します。

そして次に穴(サービスホール)だらけのインナーパネルを制振剤を使って塞いでいきます。

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制振材でスピーカー用以外の穴が覆われました

最後に内装を元通りに取り付けてデッドニング完了という流れです。

このように書くと、一見簡単そうにも見えてしまうかもしれませんが、実はかなりしんどい作業でもあります。

例えば、内装を外すのも手慣れていればそうでもないのですが、隠しネジやパワーウィンドウのスイッチユニットの取り外しが意外と手こずったり、内張りのクリップを外すときにバキバキといかにも壊れそうな音が鳴るので(下手をすると本当に壊れますが)かなり心臓に悪いです。

そのうえ、防水ビニールはブチルゴムというネバネバの黒いチューインガムのようなもので張り付いていて、この黒い悪魔のような物体をキレイに剥がすだけでも大苦戦必至です。

いざそこまで外すことができても、サービスホールから手を突っ込んで吸音材を貼ったり、固めの制振材をパネルのカーブに沿って貼るなど、言葉にするのが難しいですが、相当難易度高いです。

その他にもドアロックアームをちゃんと動作するように上手に穴を塞ぐとか、いろいろとあるのですが、きりがないのでここでは割愛します。

デッドニングはやれば良い音になるという単純なものではなかった…

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スピーカーの裏には吸音材を貼りましょう

ここまで苦労したのだから、どれだけいい音になったんだろうと試しに音を鳴らしてみると「アレ!?なんかかえって音がこもってイマイチなんじゃ…」なんて事態に、私も遭遇してしまいました。これは苦労した分ショックも大きめです。

基本的な施工方法は、デッドニングのキットや、販売会社のサイトに詳しく説明されているのですが、やはり車によって、十人十色というか十台十色というか、全然個性が違うので、それぞれに適したチューニングを施さないと簡単には良い音には辿りつけないということのようです。

じっさい私の車もド素人考えで、何も考えずに施工した結果、周囲の騒音とかは減ったものの、オーディオの音は今ひとつシャッキリしない、抜けの悪い音になってしまったような気がしました。

その後、先達のデッドニングの秘伝のワザを調べて、試行錯誤してみた結果、見違えるように音が良くなって、ようやくデッドニング本来の良さを引き出すことに成功したのでした。

デッドニングにはおまけの素敵な効果があった。

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内装を外す専用の工具もあります

デッドニングはもちろんオーディオの音を良い音質で効くために行うのが主な目的なのですが、じつはちょっとした副次的な効果も期待できるのです。

その効果とは、ドアを開閉するときの音の違いです。

デッドニング以前は全然気にしていませんでしたが、デッドニング後は明らかに開閉音の重厚さが増しているのです。

音のイメージでいうとデッドニング前が「バフンッ」って感じで、デッドニング後は「ドムッ」って印象です。

なんだよ、たったそれだけかよって思うかもしれませんが、この音の違いが、かなり高級感の違いとなって感じられるので、意外と自己満足に浸ることができます。

なんだか無駄に開け閉めしたくなってしまうといいますか…。なかなかよい感じなのです。

また、走行中の周りの騒音も大分抑えられている気がします。

まとめ

ちょっとややこしかったかもしれませんが、デッドニングのお話はいかがだったでしょうか?確かに難しい面も多く、手数も相当かかりますので初心者向けとは言えないかもしれませんが、上手く仕上がった時の喜びはまたヒトシオといった感じです。

ちなみに業者に頼むこともできますが、結構な費用がかかるのと、業者によってその腕前にかなりのばらつきがあるようですので注意が必要です。

頑張ればDIYでもかなりイイ線まではいけますので、チャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

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